投資を始めるベストタイミングは?開始時期を迷っている方は必見です。

こんにちは、安東です。

いざ投資資金ができて投資をしようとすると、気になることがありますよね。特に気になるのは、今が投資をするタイミングとしてベストなのかということだと思います。

20代 女性
20代 女性

今始めると、すぐに株価が下がるのではないか心配です

20代 男性
20代 男性

もうちょっと様子を見てからタイミングをうかがったほうが良いのかな?

僕のところに投資を始めようと相談しに来る方も、バブル崩壊が起きないかとか、今でしたら中国の不動産が危なくないかなとの心配から、中々投資に踏み出すことができないという相談もよくあります。

そこで今回は、投資を始める上でベストなタイミングはあるのか?について解説をしようと思います。

  • 投資を始めようと思っているけど、様子見をしていて動けない方
  • 投資を始めようとしているがタイミングを考えている方
  • いつ投資を始めるのが得なのかを知りたい方

は是非参考にしてくださいな!

アンドゥーさん
アンドーさん

というわけで、今回は投資のタイミングの話です。

目次

そもそも投資のタイミングを予想するのは至難の業

そもそも投資のタイミングを掴むのは至難の業です。なぜなら、プロの投資のアナリストでも分からないからです。これについては、1970年代に、プリンストン大学のバートン・マルキール教授がその著書『ウォール街のランダムウォーク』の中で面白い説明があります。それには、プロのアナリストが選んだ銘柄と、猿がダーツを投げて適当に選んだ銘柄を比較すると、投資の成果はほとんど変わらない、と書いてあります。

つまり、短期投資になればなるほど予測しづらいのです。例えば、2021年のアメリカではエネルギーと不動産の株がとても伸びました。これを予測できた人は中々いないと思います。そして、来年どの分野が伸びるのかは、予測しづらいと思います。予測と言うのは短期になればなるほど、ほぼギャンブルに近いのです。

この理由は、景気は色々な要素が複雑に絡み合っているからです。株価は社長のや考え方、会社の売上や利益だけでなく、政治、国際関係、金利、気候変動、地震などの災害など、これらが複雑に絡み合っています。つまり、投資のタイミングを掴むということは、これらの要因を事細かに予想するのと同じなのです。だからこそ、短期投資は難しく、そして、投資のタイミングを掴むことは難しいのです。

アメリカの市場の暴落の歴史

そもそも短期投資をしてタイミングを掴めるのでしたら、株価が大暴落するのも予測できるはずです。しかし、多くの人が過去の市場の大暴落でパニックを起こしていることからも予測しづらいということが分かります。

例えば、下記の図を見てみてください。これは約30年前の1990年から2021年までのアメリカのS&P500の推移をまとめたものです。S&P500を用いたのは、アメリカの市場全体のイメージを見たいためです。

これを見てみると、いつ上がるかだったりいつ下がるかは予測しづらいですよね。しかし、長期的に見てみると、株価は上がっていることが分かります。

結局、株価はその国の経済成長に相関があり、そして経済の成長はその国のGDPで決まります。GDPはその国で働く人口と生産性で決まります。例えば、アメリカの人口は増えていますし、科学技術や機械化によって生産性も伸びていますから、長期的には経済が成長し、株価は上がると考えられているのです。

アンドゥーさん
アンドーさん

GDP=人口×生産性 を信用するのが投資信託です。

長期投資が安定させるカギ­

そうすると、投資を成功させる一つのヒントは、長期で投資をするかどうかが大切になります。先ほどのS&P500の例を見たように、経済成長をし続けると信用しているのでしたら、長期で投資をすればするほど失敗しづらくなることが分かります。

では、長期投資とはどれくらい投資をすればよいのでしょうか?これについてもこちらでデータをまとめたものがあるので見てみましょう。

下記のグラフはS&P500を5年間保有、10年間保有、そして20年間保有した場合を比較したものです。グラフの縦軸は、保有の開始時期から何倍になったかです。そのため、縦軸が3となっているモノは3倍になったということになります。一方、1より小さくなると損したということになります。

またグラフの横軸は、一定期間保有した後に売った時期を記入しています。横軸を見てみると分かりますが、1か月刻みで買ったものをグラフ化しました。ちょっと愚痴りますが、まとめるのはチョー大変でしたよ・・・。この1か月刻みで買って保有した結果を見てみると、どのタイミングで買えば良いのかと言うのも同時に分かると思います。

例えば、5年間持ち続けた図を見てみましょう。

さて、まずは横軸を見てみましょう。1999年12月という横軸は、1995年1月~1999年12月の5年間保有して1999年12月に売ったというものになります。1999年12月を見てみると、縦軸は3となっていますので、5年間保有したことにより、3倍に増えたということになります。

さて、グラフ全体を見てみると、緑で囲った部分のように、1より小さくなっているところがあります。つまり損をしているところです。これは2000年のITバブル崩壊の影響、2007年にリーマンショックの影響です。

またグラフ全体を見てみると、緑の損をしている部分以外は、概ね5年間保有していると良くて2倍程度にはなっていることが分かります。

次に、10年間保有した場合を見てみましょう。

さて、こちらもまずは横軸を見てみましょう。1999年12月を見てみると、縦軸は4.5程度となっていますので、5年間保有したことにより、4.5倍に増えたということになります。

また赤く囲った部分のITバブル崩壊の部分を見てみると、投資成績はプラスになっていることが分かります。 10年間保有することで、5年間保有よりもITバブルやリーマンショックの影響は薄くなっており、長期で持っていたほうが有利だということが分かります。

もちろん、10年間保有してもマイナスになる部分もあります。例えば、2007年のリーマンショック付近は1より小さくなっていてマイナスになっていますが、5年間保有と比べると明らかにパフォーマンスが増していることが分かります。概ね10年保有していると、1.7倍から調子が良いところでは3倍~4倍くらいにはなっていることが分かります。

ちなみに、2019年前後で3倍になっているのは、リーマンショックで下がり切ったタイミングで買ったからでしょう。ちなみに、2012年~2016年に売却をしても10年間保有していれば1.7倍程度になっているのはとても興味深いです。リーマンショックで下がっている時期があったとしても、長期保有をして経済成長の影響で投資成績はプラスになっていることが分かります。

そして、最後に20年間保有した場合を見てみましょう。

こちらを見てみると分かるのですが、ITバブルを挟もうが、リーマンショックを挟んでも過去の歴史ではマイナスにならないことが分かります。つまり、市場の成長を信じて株を持ち続けることがどれだけ大切かが分かると思います。概ね20年間保有して2009年~2016年までに打っていれば3倍程度に、ITバブル崩壊直前の最悪のタイミングで買ったとしても20年保有していれば1.8倍程度にはなっていることが分かります。

アンドゥーさん
アンドーさん

これらの図から分かることは下記ですね。

  • 短期で投資をすればするほど、タイミングの影響も受けるため、ギャンブルに近くなる。
  • 20年以上の長期投資では、ITバブルの影響を見てみても2倍弱程度の投資結果になっている。
  • 20年以上の長期投資を考えると、どんなタイミングで投資を始めるか考えるなら、早めに投資をしたほうが良い。迷うことは、長期で投資をする機会を失っているため。

つまり、タイミングを考えているのなら、さっさと長期で投資をしたほうが良さそうだということですね。もちろん、これらは過去30年のデータなので今後も同じことは起きるとは限らないので注意が必要です。

ですから、結局は、長期投資をするには、世界経済が成長し続けるということを信用することが大切だということですね。

過去30年間では特に2月、6月、8月、9月が下がっている

さて、そもそもタイミングを考えて投資をするのは難しいと分かったと思います。しかし、それでも何とかタイミングを知りたいという方もいると思うので、そこも軽くコメントしたいと思います。ちなみに、今回のタイミングを知りたい方は、3か月~6か月以内に投資をする方向けになります。

タイミングを知りたい方は、各月にどんな傾向があるのかを見てみるとよいと思います。今回は、その月が前の月と比べて株価が上がっているのかどうかを見てみて、タイミングを計れないか考えてみました。例えば、4月が3月と比べて株が下がる傾向があるのでしたら、3月よりも4月に投資を始めたほうが良いことが分かります。

今回も過去30年間のS&P500の数値を用いて、各月が前月と比較してどうなっているのかを下記の図にまとめましたので見てみましょう。

この図は、過去30年間のS&P500を月ごとの平均をまとめたものです。縦軸は前月と比べての伸び率の過去30年間の平均を、横軸は月(month)を表しています。

これを見てみると、2月と8月と9月が前の月と比べて株価の下がる傾向があることが分かります。なのでタイミングで一括投資を狙うのでしたら、2月、8月、9月がタイミング的に良いと思います。

ちなみに、僕自身も、お客様には、一括でNISA枠を投資する方には2月を勧めています。それは投資期間を長くとれる点と、過去の実績から2月に株価が下がりやすいからです。

もちろん、これは過去30年のただの傾向であるため、もちろん例外の時期もありますが、純粋に過去の実績で見てみると、このタイミングで投資をしてもよいとは思っています。

しかし、投資のタイミングを見るとしてもその時がどんな年なのかで変わります。例えばコロナショックの2021年の時はこの傾向に当てはまりませんでした。結局どんなにタイミングを見ても長期投資の効果と比べると効果は低いので、あくまで一括で大きなお金を入れるときの気休め程度で考えるとよいと思います。

結論:投資を始めたい人は、早く始めたほうが良い。

ということで、これまでをまとめると下記が結論となります。

  • 長期投資をするということは、長期にわたって経済の成長を信用することである。
  • 長期投資を考えるときは、いつ始めようと迷うのはあまり意味が無い。なぜなら、長い期間を投資するほうがタイミングを見るよりも、リターンが多くなるから。
  • 過去30年の実績を見てみるとITバブルを挟んでも、20年投資をするとマイナスにはなっていない。
  • 過去30年の実績を見てみると、一括投資のタイミングは、2月、8月、9月を考慮するのはあり。ただし、あくまでも傾向なので、当てはまらない時もある。

ということになりましたね。いかに投資のタイミングを見るのが難しいかということが分かってもらえればと思います。そして、投資を始めるか迷っている方がいたら、

アンドゥーさん
アンドゥーさん

とりあえず始めてみましょう。そして長期で保有しましょう。

といつも思う安東でございました。

と言うわけで今回は以上です!

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