【完全版】お金の勉強入門ガイド!初心者はまず何から勉強すべき?

お金の勉強をしたいけど、何から手をつけたら良いか分からない…
新NISAをやってみたいけど、お金の勉強をせずに始めるのは不安…
将来に備えてお金の勉強をしたい!でも自分では何を勉強したらいいか分からない…

ご安心ください。

この記事は「お金の勉強を始めたい!」と思った人が、はじめに知っておくべきことについてまとめたものです。

ただ、事前にひとつ知っておいていただきたいのは、お金の勉強についての正解は「人それぞれ違う」ということ。

あなたにとっての正解が見つかれば、お金の勉強を何から始めたらよいのか?最初の一歩が自然に見えてきます。

というわけで、この記事では、

  • 初心者がお金の勉強を始めるときに、何から勉強をすればよいのか
  • あなたは何を勉強すべきで、何を勉強しなくてもよいのか
  • 具体的な勉強内容や方法、勉強すべき手順
  • 初心者の方がやってしまいがちなミス

などについて解説しています。

いわば「初心者のためのお金の勉強ファーストガイド」ですので、ぜひお金の勉強を始めたい方は参考にしてみてください。

目次

お金の勉強をするべき理由・メリット

まず始めに、なぜお金の勉強をするべきなのか?について、サクッと整理しておきましょう。

人それぞれ理由は異なるので、あなたがどれに当てはまるのかをチェックしてみてください。

理由1:支出の削減に繋がるから

お金の勉強をすると、支出の削減に繋がります。

あるある話なんですが、本来は必要のないお金を「そういうものだから」という理由で払っている方もいます。

例えば、民間の生命保険なんかもそう。

詳しい話は別の記事に譲りますが、社会保険制度や会社の福利厚生について勉強をすると、「こんなにお金払う必要なかったんだなぁ…」なんてこともあります。

お金の勉強をきちんと学んで実践していくと、手元に残るお金が増えることになります。月1万ぐらいはよくある話です。

理由2:三大資金を準備できるから(住宅・教育・老後資金)

三大資金とは、住宅資金、教育資金、老後資金のことですね。

これらは特に高額なお金が必要になるため、計画的に準備をする必要があります。早ければ早いほどよいですね。

特に、資産運用を考えているのであれば、スタートが早いほど複利効果が効いて有利になります。

『アリとキリギリス』のキリギリスにならないためにも、早めにお金の勉強をして準備を整えておくことをオススメします。

理由3:効率よく資産を増やせるから

お金の勉強をして、投資や資産運用を行うことで効率よくお金を増やすことができるようになります。

お金を効率よく増やすためには、自分が働いて収入を得るだけでなく、投資や資産運用を行って、お金にも働いてもらうことも必要になります。

銀行にお金を預けていてもお金はほぼ増えません。しかし、投資信託や不動産投資、株式投資などの資産運用も視野に入れることで、効率よく資産を増やすことができます。

とはいえ、投資にはリスクが伴いますので、それぞれの投資についての勉強が必要になります。どのようにお金が増えるのかという仕組みだけではなく、どのくらいのリスクがあるのか、についてもしっかり学ぶことで自分に合った投資スタイルを見つけることができます。(後ほど解説します)

理由4:個人の節税対策になるから

お金の勉強をすると、個人でできる節税対策にも詳しくなります。

有名な話では、ただ単に投資信託を行うよりも、新NISAや確定拠出年金を行う方が節税効果が高いです。

見逃されがちですが、あなたが勤めている会社によっては、確定拠出年金を活用したり、新NISAとの最適なバランスを取ることで、節税効果が期待できます。さらに、生命保険料控除や医療保険料控除なども合わせると、より節税効果は高くなります。

同じ金融商品を購入するにしても、節税を考慮するかしないかで、手元に残るお金は大きく変わってきます。

理由5:お金の不安や悩みを軽減できから

お金の勉強をすることで、お金の不安や悩みを軽くすることができます。

実際のところ、なぜお金の勉強を始めるのかというと、元を辿ればお金についての不安やモヤモヤがあるからではないでしょうか?

よくある不安のひとつが「そもそもお金がいくらあったらいいか分からない」というもの。

お金の勉強をきちんとしておけば、将来いくらお金が必要になるのか数字でハッキリしますし、どうやってそのお金を用意していけばよいのかについての筋道もハッキリ見えてきます。

場合によっては、日々もっと使えることが分かるかもしれません。反対に、生活水準を落とす必要性に気づかされることもあります。

いずれにしても、しっかりお金の勉強をして将来のお金に見通しをもっておくことで、ずいぶんメンタルは安定すると思います。

理由6:好きな仕事やキャリアアップにつながるから

お金の勉強をしたことで、好きな仕事を選ぶことができたり、キャリアアップに繋がった人もいます。

もちろん単に勉強したからそうなるのではなく、学んだことを実践したからです。

お金の勉強をすると、自分の収入と支出について管理できるようになるので、将来のお金についての見通しが立てられるんですね。すると、

無理してお金のためだけに働く必要が無さそうだぞ…

と、新たな可能性に気づく方もいます。

あるいは、お金に関する知識を得たことで、その知識を仕事に活かして仕事の幅が広がったり、より意思決定の質が上がってキャリアアップにつながった方もいます。

このようにお金の勉強をすると、お金と上手に付き合えるようになるので、単にお金の不安や悩みが減るだけでなく、より大きな視点から自分の仕事や人生にフォーカスできるのも大きなメリットと言えるでしょう。

お金について勉強する最適なタイミングとは?

もっと早くお金の勉強をしておけば良かったなぁ…

なんて声をご相談者の方からよく耳にします。

特に、お金の勉強を全くしてこなかった方から話を聞くと、

あのとき、○○のタイミングで勉強をしておけばよかった…

という声が本当にたくさんあるんですね。

ここでは、お金の勉強をする最適なタイミングについて紹介します。

結論からいうと、あなた自身が勉強をやろうと思ったタイミングがベストです。

元も子もないような意見ですが、でも本当にそうなんですね。

結局のところ、お金について学ぶのは早ければ早いほど良いのです。上にも書きましたが、お金の勉強によって得られるメリットは数多くあるので、「やろうと思ってるなら、今すぐやった方がいいですよ!」ということです。

お金の出入りが大きく変わる人生の転機もオススメ

もうひとつ、オススメなタイミングは人生の転機です。

就職、転職、独立、結婚、出産、マイホームの購入など、お金の出入りがこれまでと大きく変わるときですね。

このようなタイミングは、あなたが本当に生きたい人生のあり方について立ち止まって考えるよい機会になります。いわば「どんな人生にしたいのか?」を考えさせられますよね?

人生とお金は切っても切れない関係ですし、お金の出入りが大きく変わるタイミングだからこそ、お金ときっちり向き合うことをオススメします。

就職したとき

社会人になってすぐにお金の勉強を始めるのもおすすめです。おすすめの理由は、初めて給料を受け取り、自分で生活をする人も多いため、お金を管理する習慣を付けやすいタイミングでもあるからです。まずは収入と支出を管理する、というところから無理なく始めて、貯金をする習慣をつけるための勉強をするとよいでしょう。

出世や昇進をしたとき

出世や昇進をしたときも、お金の勉強を始めるのにおすすめのタイミングです。収入が増えるため、お金の使い方を見直すきっかけになるからです。

出世や昇進によって収入が増えたときは、貯金や投資を増やすチャンスでもあります。このときに、忙しいからといって勉強を後回しにしたり、安易に金融商品に手を出してしまうのは、自ら失敗を招くようなもの。せっかく仕事を頑張ってきたからこそ、お金としっかりと向き合う機会にすることをオススメします。

転職を考えているとき

転職を考えているときも、お金の勉強を始める良いタイミングです。お金の勉強をして、家計の見通しが立っていると、自分にとって必要な収入がハッキリするため、転職先を給与・待遇面に左右されずに選ぶこともできるからです。特に、転職をすると、年収が一時的に下がることもあります。その際に、お金の勉強をして自分がどれくらいお金が必要なのかを把握しておくと、より自分が本当に入りたいと思える会社を選びやすくなります。

結婚したとき

結婚した時もお金の勉強を始めるのにおすすめのタイミングです。結婚すると、二人の財布をどうするのか、お金をどうやって使っていくのか、などの相談が必要になりますよね。

価値観が全く同じということはあり得ないので、お金の使い方や考え方が違うのは当たり前です。後から揉める原因を作らないためにも、二人でどのようなお金の使い方がベストなのかを考えて、ルールづくりも含めて考えるとよいでしょう。その際に、しっかりとしたお金の知識があると、よりよい選択やルールづくりにつながります。

また、家計の見通しが立っていることによって、家族の豊かな時間を生み出すために使えるお金もハッキリします。漠然としたお金の不安からきゅうきゅうとするよりも、使っても良いぶんは気持ちよくお金を使うことも充実した人生にとって大切なことではないでしょうか。

子どもが産まれたとき

子どもが生まれたときも、お金の勉強を始めるおすすめのタイミングです。子どもが生まれると、家計が大きく変わりますよね。子どもの服代や食事代、習いごとの費用など、当然ですが支出は増えます。

長い目でみると、教育資金の準備として積み立てを始めたり、その際に投資を活用するのも有効なので、あらゆる選択肢に詳しくなっておく必要があります。長期的に考えることだからこそ、お金についての知識量が大きな差を生み出します。

家の購入を考えているとき

家の購入を考えているときも、お金の勉強を始めるのにおすすめのタイミングです。住宅ローンを考える際には、しっかりとした財務計画を組む必要があるからです。具体的には、住宅ローンをどれくらい組むのか、頭金の準備をどれくらいにするのか、これまで入っていた保険の見直しなど、大きく生活資金の見直しが必要になるため、お金の勉強が必要になります。

起業・副業を考えているとき

起業・副業を考えているときも、お金の勉強を始めるおすすめのタイミングです。起業・副業を始めると、場合によっては収入が大きく変わる可能性があるためです。また、家計に見通しが立てられていると、新規事業を始める初期投資としてどれだけの資本を投下できるのか、といったリスクの把握もできます。自分が取れるリスクを超えずに、適正なバランスを見極めながら事業を起こしていくのは、経営者として本質的な資質でもありますよね。最初は勢いも肝心だと思いますが、同時にクールな頭でそろばんをはじくための勉強も欠かせません。

お金の勉強を始めるのにオススメの3ステップ

ここでは、具体的にどのようにお金の勉強を進めていけば良いのかについてシェアしたいと思います。大きく分けて3ステップあります。

ステップ1:お金の勉強の全体像を把握する

いきなり勉強を始めるのではなく、まずは全体像をつかみましょう。

全体像を把握しないでいると、偏った情報にふりまわされてしまったり、本来勉強する必要がないことに時間を割いてしまったりするなど、失敗やムダが多くなってしまいます。

全体像っていきなり言われても…それが分からないんです…

安心してください。

初心者の方がお金の勉強をするにあたって、大きく以下の10項目に分けて考えると分かりやすいです。

この後のステップで、あなたの目的別にオススメの勉強項目を紹介するので、ここではそれぞれどんな勉強項目があるのかについて全体を把握しておいてください。

お金の勉強は全部で10項目!全体像を把握しよう!

  • お金の基本知識:お金とは何か、お金を増やす際に知っておくべき基本的な考え方などの基本知識のこと。
  • 家計管理:節約の方法、予算の組み方、貯金をどれくらいすればよいのか、などの家計の収支管理ノウハウのこと。
  • ライフプランニング:将来どれくらいお金が必要なのか、将来何を達成したいのかなどをまとめた、財務計画の立て方のこと。
  • 国の制度&会社の福利厚生:国民健康保険や高額療養費、介護保険制度などの国の制度のこと。また、今勤めている会社の福利厚生に関する知識のこと。
  • 老後資金の準備:老後資金をどのように計算すればよいのか、どのように準備すればよいのかといった老後準備についての知識のこと。
  • 万が一の出来事への備え:万が一の出来事に対して、どのように備えるのかの具体的な準備方法や、民間の保険についての知識のこと。
  • 金融資産運用や不動産投資:株式投資や投資信託、債券投資などの金融資産運用や、不動産投資に関する知識のこと。投資の仕組みやリスクについてもこれに含まれる。
  • 個人でできる節税対策:所得税や住民税の仕組みを理解し、サラリーマンが利用できる節税のための各種控除、各種投資の税金の仕組みなど、個人の節税に繋がる知識のこと。
  • 相続についての知識:相続の際にどのような準備が必要になるか、またはどのような税金が掛かるのかといった相続にまつわる知識のこと。
  • お金の心理学:お金の心理学とは、なぜモノが欲しいと思うのか、企業はどのようにモノがほしいと思わせるのかといった購買心理学やマーケティング手法についての知識のこと。

一般的に心理学を「お金の勉強」とすることはありませんが、私は個人的にとても重要だと考えているので、これに含めます。これらを学ぶことで、不必要なお金を使わなくなったり、本当に自分が欲しいモノが明確になったり、自分に必要なお金の量が分かってくるからです。

ステップ2:勉強の目的を決める

どんな勉強項目があるのかを把握したら、そもそもなぜお金の勉強をしようと思ったのかについてふり返ってみてください。勉強の目的を決めることで、あなたがより具体的にどんな勉強項目を勉強すべきかが明確になるからです。

下記を参考にしながら、なぜあなたがお金の勉強をしようと思ったのかを確かめてみてください。複数該当すると思いますが、まずはもっとも大切だと思える1つを選んでください。

  • 支出を減らしたい(節約したい)
  • 収入を増やしたい
  • 三大資金を準備したい(老後資金、教育資金、住宅資金)
  • 投資をして資産を増やしたい
  • 個人でできる節税をしたい

もっとも当てはまるものを1つ選んだら、続いてステップ3に進んでください。

ステップ3では、目的別にあなたが何をどのような順番で勉強すべきかのオススメをご紹介します。

ステップ3:インプットをする

あなたがお金の勉強をする目的がハッキリしたら、以下の章をチェックしてみてください。

以下は私がオススメする目的別の学習優先順位を紹介しますが、先に断っておくと、いずれも1位は「お金の基本知識」となっています。

そもそもお金とはどのようなものか?といったことを理解しておかないと、他の項目についても表層的な知識になってしまいますので、まずは何を差し置いても「お金の基本知識」から学ぶようにしてください。

「お金の基本知識」については、現在無料で受講できる講座を作成中ですので、しばらくお待ちください。

【目的別】お金の勉強の学習優先順位おすすめベスト5

支出を減らしたい(節約したい)人にオススメする学習優先順位TOP5

  • お金の基本知識
  • 家計管理
  • 国の制度&会社の福利厚生
  • お金の心理学
  • 万が一の出来事への備え

なぜこの順番かというと、この順番で学んだ方が支出削減効果が高いからです。

特に、家計管理をすると、お金の使い方を見直すということができます。そもそも支出の削減とは、お金の使い方を見直すことが必須です。見直すことによって、あなたが何にお金を使いたいのか価値観が明確になってくるんですね。

こうしてあなたにとって優先度の高いものにお金を使えるようになるので、結果的に支出の削減に対する効果が高くなります。

収入を増やしたい人にオススメする学習優先順位TOP5

  • お金の基本知識
  • ライフプランニング
  • 金融資産運用や不動産投資
  • タックスプランニング
  • お金の心理学

収入を増やす方法には2つあります。本業での収入を増やすか、投資による収入を増やす方法です。

この記事の読者においては、投資による収入を増やす方法を知りたい方が多いと思うので、ここでは投資による収入を増やす方法を知りたい方が学ぶべき順番について紹介しています。

なぜこの順番かというと、1位はさておき、はじめに投資のゴールを設定するために、ライフプランニングについて学んでください。ゴールが明確になったら、金融投資や不動産投資について学び、どの投資がもっともゴールを達成しやすいかを比較しましょう。その際に、税金についての知識も必要になるので、タックスプランニングについても学ぶことをオススメします。

三大資金を準備したい(老後資金、教育資金、住宅資金)人にオススメする学習優先順位TOP5

  • お金の基本知識
  • ライフプランニング
  • 老後資金の準備
  • 家計管理
  • 万が一の出来事への備え

なぜこの順番かというと、三大資金の準備は額が大きくなるため、他の資金にも大きく影響してくるからです。まずはライフプランニングをして、人生全体を俯瞰して計画を立てておく必要があります。

さらに、老後資金や年金について学んで、財務計画を作るための勉強をするとよいでしょう。財務計画を作る際には、家計管理や万が一の出来事へ備えについても同時に学ぶことで、より良い計画が作成できるようになります。

投資をして資産を増やしたい人にオススメする学習優先順位TOP5

  • お金の基本知識
  • ライフプランニング
  • 万が一の出来事への備え
  • お金の心理学
  • 金融資産運用や不動産投資

投資をして資産を増やしたい方は、まずは現状把握をして投資のゴールを自分で設定する必要があります。これが明確になって、はじめて投資の目的が何なのかが明らかになるからです。

そして、投資のゴールが決まったら、それをいつまでに達成するのかをイメージするために、ライフプランに落とし込むことが大切になります。

そして、万が一のことが起きた時の対処法や、投資をする中での不安を解消するための心理学を学び、投資をスタートするのがおススメの順番です。

個人でできる節税をしたい人にオススメする学習優先順位TOP5+1

  • お金の基本知識
  • 個人でできる節税対策
  • ライフプランニング
  • 金融資産運用や不動産投資
  • 相続についての知識

なぜこの順番かというと、まずは節税対策ととライフプランニングを学んで、どんな税金の知識がどのタイミングで必要になるのかを把握する必要があるからです。

その後、金融資産運用や不動産投資に関しても節税になる要素があるので、あわせて理解しておくとより効果的です。場合によっては、相続や事業承継に関わる節税の知識も必要になります。

以上、STEP1~STEP3まで、お金の勉強をする内容と順番をシェアしました。

ただ、中には、

自分でも何のためにお金の勉強をするのかボヤっとしているな…

と迷う方もいらっしゃいます。

そこで、また別の切り口として「資産別」「年齢別」のおすすめ勉強項目についてもご用意しました。

お金の勉強をする目的が明確な方は、資産別、年齢別の部分は読み飛ばしていただいて構いません。

【資産別】おすすめの勉強項目

お金の勉強をする目的がハッキリしている方は、この章は読み飛ばしていただいて構いません。

これから資産別にオススメの勉強項目についてもご紹介します。

また、先に断っておくと、いずれにしても重要なのは「お金の基本知識」となります。その知識をしっかりと頭に入れた上で、以下の項目を学習することをオススメします。

「お金の基本知識」については、現在無料で受講できる講座を作成中ですので、しばらくお待ちください。

0万円~100万円

まずはお金の勉強の基本項目である「家計管理」を学ぶとよいでしょう。そして、貯金100万円以上を目指してください。

これからお金を貯めて資産を作るにあたっての一番の基本が家計管理です。収入と支出の把握と、最低限貯金をする習慣を身に付けましょう。特に、家計管理で大切なことは、過度に支出を減らすのではなく、自分が幸せに暮らせる範囲の支出はどれくらいなのかを把握することです。

気合や根性で節約をしてしまうとうまくいきませんので、正しい知識とコツを仕入れた上で貯金する習慣をつけていきましょう。

100万円~500万円

おすすめの勉強項目は「家計管理」に加えて、「万が一の出来事への備え」「国の制度&会社の福利厚生」です。

「家計管理」と「万が一の出来事への備え」「国の制度&会社の福利厚生」について学ぶ理由は、緊急時に備えるためです。せっかく貯めてきた貯金が一気になくなるのは、会社が倒産をした、リストラに遭った、病気になり入院することになった、などのイレギュラーな出来事です。このイレギュラーに対応するために「万が一の出来事への備え」「国の制度&会社の福利厚生」について学ぶことをおすすめします。

家計の支出状況を把握し、万が一への備えに対してどれくらい貯金が必要なのかを学んで理解しておくと、その貯金額を貯める理由がハッキリするので、お金が貯まりやすくなります。この段階で貯金について詳しく勉強し、習慣づけておくことが大切です。

500万円~1000万円

おすすめの勉強項目は、上記でオススメした項目に加えて「金融資産運用や不動産投資」などの投資について勉強をすることです。

投資について学ぶ理由は、これ以上貯金をしてもメリットがあまりないからです。貯金はすぐにお金を引き出せるという点で、緊急時のためのお金としてのメリットが大きいです。しかし、お金を増やすという面ではデメリットが多いため、貯金が500万円を超えたあたりからより本格的に投資について学ぶことをおすすめしています。

また、資産運用を勉強する理由は、自分にピッタリな投資を見つけるためです。投資はたくさんの種類がありますので、自分に合う投資、合わない投資があります。特に大切なのは、自分の仕事やプライベートに影響しづらい投資を選ぶことです。

心配性の方が株式投資を始めると、仕事をしている時やプライベートの時に株価が気になってしょうがない、という声も耳にします。あなたに合った、よりプライベートや仕事に集中できるような投資を選ぶことをイメージして勉強するとよいでしょう。

1000万円~2000万円

おすすめの勉強項目は、上記でオススメした項目に加えて「ライフプランニング」ついて勉強するとよいでしょう。

ライフプランニングを勉強する理由は、ある程度資産が貯まってきたからこそ、どう生きるのかを考える必要が出てくるからです。特に資産が1000万円を超えたあたりから、少しずつお金に関する不安だけでなく、将来どのように生活をすればよいのか、このままの生き方で良いのか、と人生を立ち止まって考える方が多いです。そのため、この段階でライフプランに関して勉強をして、自分がこれからどのように生きていくのかを考えるとよいでしょう。

万が一のリスク管理や、老後資金などの将来のための資産運用も大切ですが、今の生活をより充実させるためのお金も大切です。自分が何にお金を使うと幸せなのか、どんな風に生きたいのかについて考えることで、より人生を充実させることにつながります。

今の自分を幸せにするお金と、老後資金などの将来のためのお金のバランスをとることを、是非心がけてみてください。

2000万円以上

おすすめの勉強項目は、上記でおすすめした項目に加えて「個人でできる節税対策」や「相続についての知識」について勉強するとよいでしょう。

資産が2000万円を超えると、ただ単に資産運用でお金を増やすという視点だけではなく、今の資産をどのようにして維持するのかという守りの視点も必要になります。

資産運用の観点でいえば、資産価値を維持しやすい金融商品を選んだり、資産を守るための仕組みづくりについて勉強するとよいでしょう。

また、税金についても、どのような控除を使えるのか、どのような投資を選ぶとより節税になるのか、などを勉強しましょう。

また、相続についての勉強も必要になります。相続について勉強をしておくとよい理由は、資産が多い人ほど、早めに準備をしておくと安心だからです。

例えば、非課税の枠内で生前贈与を行ったり、生命保険の非課税枠を使って相続の準備を行なっておく、不動産などを購入して資産価値を下げておくなどの方法があります。実際にどのような方法をとることができるか、という事を含めて相続の勉強をするとよいでしょう。

なお、資産規模が大きくなるにつれて、お金の守り方、税金、相続については、自分で勉強するのにも限界があります。必要に応じて専門家の力を借りて勉強することも大切です。

【年代別】おすすめの勉強項目

お金の勉強をする目的がハッキリしている方は、この章は読み飛ばしていただいて構いません。

ここでは、年代別のオススメの勉強項目についてご紹介します。

また、先に断っておくと、いずれにしても重要なのは「お金の基本知識」となります。その知識をしっかりと頭に入れた上で、以下の項目を学習することをオススメします。

「お金の基本知識」については、現在無料で受講できる講座を作成中ですので、しばらくお待ちください。

20代にオススメするおすすめの勉強項目

20代の方は、「稼ぐこと」と「節約すること」というテーマを中心に掲げましょう。具体的には、「お金の基本知識」や「家計管理」を中心に勉強をするとよいでしょう。

まずはお金についての基本知識をしっかりと理解し、その上で、家計を管理する習慣づけをしましょう。シンプルな話ですが、自分で自分のお金を管理できない人が、どうやって資産を築くことができるでしょうか?この時期にしっかりと家計を管理する知識と習慣を身につけることを強くオススメします。

特に、家計を管理する中で、投資、消費、浪費についてしっかり把握できるようになるとよいでしょう。そうすることで、よりお金の使い方がうまくなり家計管理のレベルもアップしていきます。

また、20代の時に、どのような稼ぎ方があるのかについても知見を広げておくとよいでしょう。20代の時から稼ぎ方を知っておくと、自分に合った稼ぎ方を早い段階から見つけることができて、30代、40代でより収入アップしやすくなるからです。

どんな業界が自分に合っているのか、どのような職種が自分に合っているのか、会社員と個人事業主ではどのように働き方や稼ぎ方がちがうのか、について理解しておくとよいでしょう。

30代にオススメするおすすめの勉強項目

30代では、老後資金や教育資金について本格的に考えておくことをオススメします。特に、老後資金については、30代から資産運用をスタートしておくと、焦らずに準備できることが多いです。

長期で資産形成を考える際、資産運用は避けて通れません。リスクや仕組みをしっかりと理解しておきましょう。

資産運用を学ぶ際には、同時に将来の必要額を計算して、具体的にどのくらい投資をしていけば老後資金が貯まるのかを勉強しましょう。これをすることで、具体的にどのくらい投資をすればよいのかの目安が分かり、お金の不安や悩みが解消されやすくなります。

30代でお金の勉強をしっかりしているかどうかで、また実際にスタートしているかどうかで、40代以降のお金に対する不安が大きく変わります。余裕を持ってしっかり勉強をできるチャンスですので、是非、30代でお金の基本をしっかり学び、遅くとも30代から資産運用を始めるとよいでしょう。 

40代にオススメするおすすめの勉強項目

40代の方は、「使うこと」と「増やすこと」を意識して勉強をするとよいでしょう。具体的な勉強項目としては、「ライフプランニング」や「資産運用」を中心に学ぶことがおすすめです。

40代では「自分がどのように生きたいのか」をより立ち止まって考える時間が必要になってくるからです。増やすだけではなく、使うことにも意識を向けることが人生を充実させてくれます。

「ライフプラン」について学び、自分が達成したいことは何か?自分がやりたいと思っていることは何か?それをいつまでに達成したいのか?を整理してみてください。これを考えることによっては、自分がお金をどのように、どれくらい使いたいのかが分かり、将来自分がどれくらいお金が必要なのかがより明確になります。それが明確になったら資産運用についても学ぶことをオススメします。

50代以上にオススメするおすすめの勉強項目

50代以降の方は、「使うこと」と「守ること」を意識して勉強をするとよいでしょう。「お金をどう使うと幸せになるのか」という「お金の心理学」の勉強や、「個人でできる節税対策」や「相続についての知識」を中心に学ぶことがおすすめです。

また、老後資金を維持するためにも、「守る」という意識でお金を使うことも大切になってきます。50代以降になると、老後資金をしっかり貯めて、計画的に使っていく必要があります。

また、この時期は老後資金も貯まってくる頃なので、税金や相続の勉強もするとよいでしょう。重要なのは、きちんとした専門家を見つけていつでも相談できる準備をすることです。ここをしっかりしておかないと、必要以上の税金を支払ってしまうこともあります。

どのような勉強方法がオススメですか?メリット・デメリットを紹介!

さて、あなたが優先的に勉強する項目について目星が付いたでしょうか?

次は、どのように勉強するのがオススメなのかについて紹介します。

たくさんの学習方法があるので、

私の場合はどのように勉強をすればよいのか分からない…

という声も多く聞きます。

ここでは、具体的に勉強方法の選択肢を挙げて、それぞれの勉強法についてどんなメリットやデメリットがあるのかをシェアします。あなたにピッタリな勉強方法を見つけてください。

まずはお金の勉強を独学でするメリット・デメリットについてシェアします。

お金の勉強を独学でするメリット

1. 自分のペースで学べる

独学では自分のペースで学習を進められるため、仕事や家庭の都合に合わせてスケジュールを調整できます。特に仕事で忙しい方だったり自分のペースでじっくり考えながら進めたい方には、大きなメリットです。最近はオンラインで学べるコンテンツも充実しているので、移動中や家事の最中にも学ぶことができます。

2.コストが低い

独学では、必要なコストが低いのもメリットです。書籍代やウェブ上にアップしてある動画等でも学ぶことができるからです。そのため、専門学校やセミナーに通うよりも費用がかかりません。

3. 好きな時間に学べる

好きな時間に勉強できるのも独学のメリットです。ちょっとした空き時間で勉強をしたり、早朝や仕事が終わった後に勉強をしたり、自分のライフスタイルに合わせて勉強しやすいのも独学のメリットの一つです。

お金の勉強を独学でするデメリット

1. 理解の確認が難しい

独学では、自分の理解度を確認する手段が限られており、誤った理解をしたまま進んでしまうリスクがあります。特に、何か分からないことがあった時に、専門家に直接質問する機会が少ないため、モヤモヤしたまま勉強をすることも多くなります。

2.時間がかかる

何か疑問に生じたときに、何が正しいのか分からないのと、どう解決していいのかにも悩むため、より時間がかかるのもデメリットです。

3. モチベーションの維持が難しい

独学をする場合、モチベーションを維持することが難しく、途中で挫折してしまう可能性があります。例えば、本を購入するときはとてもウキウキしていますが、実際に3日くらいで辞めてしまった、という声はよく聞きます。

4. 最新情報の把握が難しい

書籍やウェブ上で勉強をすると、もしかしたらその情報が古い場合があるかもしれません。そのため、最新のお金の情報や法律を把握するのが大変なこともあります。

5. 体系的な学習が難しい

独学では情報が散在しているため、体系的に学ぶのが難しく、知識が断片的になりがちです。特に、どの内容をどんな順番で学ぶと効率が良いのか、より効果的に学べるのかが分かりづらいまま勉強をすることになります。

具体的な独学の方法としては、下記のような種類があります。どのような特徴があるのかを掴みつつ、自分に合ったやり方を選んでください。

お金の勉強を独学でする方法&注意点

書籍で学ぶ

書籍で勉強をする際には、お金を学ぶ目的をハッキリさせてから書籍を選ぶことが大切です。世の中には、たくさんのマネー関連本が出ていますので、目的を明確にしないとあちこちにブレてしまうからです。

また書籍を選ぶ際は、自分の知識レベルに合った書籍を選ぶことと、いつ書かれた本なのかを確認することも大切です。いつ書かれた本なのかを確認しないと、今では全く通用しないお金の知識を学んでしまうこともあるからです。自分のレベルに合った良書を選びつつ、いつ書かれた本なのかも同時に確認するとよいでしょう。

Youtubeで学ぶ

Youtubeは、無料で分かりやすくお金について勉強できるツールの一つですので、お金を初めて学ぶ方はうまく活用するとよいでしょう。

Youtubeで勉強をする場合は、どんな人が何のために情報発信をしているのか、を考えてから動画を視聴することも大切になります。Youtubeには、より射幸心を煽って再生数を増やす目的だけの動画や、ある特定の金融商品を買わせようとする詐欺に近い動画もあるからです。特に、投資の動画に関しては注意が必要で、ある特定の投資法だけ異常にすすめていたり、他の投資をけなすような情報を流している人には注意してください。目の前の動画が、知識なのか、その人の意見なのかを切り分けながら慎重に情報を吟味しましょう。

国が管理しているHPで学ぶ

国が管理しているHPで学ぶこともできます。国が管理しているHPなので、射幸心を煽るような嘘の情報や、ある特定の投資だけをおすすめするような偏った情報はありません。

具体的には、社会保険庁の年金のHP、将来どのくらいお金が必要なのかの金融庁の資産運用シミュレーションや投資の考え方などのHPなどがあります。国が管理している素晴らしいHPもたくさんあるので、それを利用してお金の勉強をするとよいでしょう。

日本年金機構「年金の制度・手続き」https://www.nenkin.go.jp/service/index.html

金融庁「資産形成シミュレーター」 https://www.fsa.go.jp/teach/simulation/interest_rate.html

有料のネット商材やオンライン授業等で学ぶ

有料のネット教材やオンライン授業等でも独学することができます。特に、何を学びたいのかが明確な方はおすすめの方法のひとつです。

有料の教材には、専門的な知識を得ることができたり、体系的に学べるようなカリキュラムが組まれていていることが多いです。また、お金を払って学ぶことで、しっかり学ぼうと思うようになり、モチベーションが維持されやすくなるのもメリットです。

一方で、注意も必要です。質のばらつきがあったり、詐欺の可能性もあります。そのため、いきなり有料から勉強をするのではなく、まずはその教材を作っている人がどんな人なのかをブログやHPで調べてから選択するとよいでしょう。その人の考え方と合うのか、その人の目指している方向性と自分の方向性があっているのかを確認してから学ぶとよいでしょう。

お金の勉強を人から教わるメリット・デメリット 

次に、お金の勉強を人から教わるメリット・デメリットを整理します。

メリット

専門家の知識と経験を活用できるため、効率的に学べる

専門家が教えてくれるため、その知識と経験をフル活用できます。そのため、体系的に学べる、早く効率的に学べる、質問しやすいため学習が止まりづらいなどのメリットを得ることができ、効率的に学ぶことができます。

ちゃんとしたお金の知識を体系的に、効率的に学びたい、という方は、専門家の方から学ぶとよいでしょう。

行動に繋がりやすい

専門家はクライアントの目的や目標を達成してほしいと考えるため、お金の勉強だけでなく、知識を生かした行動まで、結び付けてくれるアシストをしてくれることも多いです。そのため、ただ単に勉強をして終わり、ということになりづらく、行動に結びつきやすいです。

モチベーションの維持をしやすい

人から教わることで、学習のペースが保たれやすく、モチベーションの維持がしやすいです。特に、一人で分からなくなりやる気が無くなってしまった、仕事で疲れてサボってしまった、などが出づらくなります。また、クライアントのペースもしっかり握ってくれることも多いです。

デメリット

費用がかかったり時間の制約がある

専門家からの指導やコンサルティングは、一般的には高額な場合が多いです。そのため、金銭的な負担が重荷になるケースもあります。その場合は、しっかりコンサルで何を達成できるのか、専門化から教わることで、どんなことを学ぶことができるのか、何を達成できるのか、を明らかにしたうえで学ぶことが大切です。

また、それだけでなく、専門家と予定を併せる必要があり、自由な時間に学べないこともあります。特に、朝方で早朝に学びたい、夜型で仕事が終わった夜遅くに学びたい、という方は、中々予定を合わせるのが難しいなどの制約があります。

依存してしまう恐れがある

専門家に頼りすぎてしまい、自分で考えなくなってしまうこともあります。これを防ぐためには、自分がどこまでできるようになりたいのか、どこまで専門家に頼りたいのか、を明らかにしてから学ぶとよいでしょう。

また、それだけでなく、自分で意識的に意思決定を行ったり、専門家の方にどうなりたいのか、どんな目標を達成したいのかを伝えるとよいでしょう。また、ちゃんと考えさせる時間を取る専門家を選ぶ必要もあります。

良い専門家を見つけるのが大変

勉強をしっかり教えてくれる専門家を見つけるのが大変な点も、デメリットの一つです。理由は、お金の勉強の初心者の方ほど、どうやって専門家を選んでいいのかが分かりづらいですし、専門家の実力にかなりの差があるからです。また、教える人の意見や経験に基づいた内容になるため、間違った人から教わると、情報が偏る可能性があります。また専門家によっては、合う合わないがあるなど、自分に合う人を探すのは大変です。

お金の勉強を人から教わる方法&注意点

お金の勉強をするにあたって、人から教わる場合のオススメの方法を4つ紹介します。無料で学ぶ方法と有料で学ぶ方法のいずれも紹介するので、注意点をよく理解してから今の自分にあった方法を選んでみてください。

銀行や保険等の無料セミナーで学ぶ

無料で「お金の勉強」をする方法のひとつに、銀行や保険会社が開催している無料セミナーがあります。

結論からいうと、初心者の方が無料セミナーで勉強するのはあまりオススメしません。なぜなら、その情報の「偏り」を見極める目が必要だからです。

注意しなければならないのは、なぜ無料なのかです。企業はボランティアではないから無料でセミナーを行う際には、何か狙いがあります。無料のセミナーは、導入部や問題提起に関してはしっかりとした内容が多いのですが、後半になると「売りたい商品」に誘導するべく情報が偏っていることが多いです。いわば、勉強になるところとならないところがあります。そのため、初心者の方にはあまりオススメしていません。

保険マンや証券マン、IFA等に無料相談を依頼する

保険マンや証券マン等から教わる方も多いようですが、私はあまりオススメしていません。なぜなら偏った知識になってしまいがちだからです。

注意すべきは、彼らは勉強や教育のプロではなく、販売のプロだということです。実際によくあるのは、肩書はFPなのですが、実際は金融商品を売っている営業マンです。彼らは金融商品を販売しないと利益にならないため、あなたに売る必要があります。よほどのことが無い限り、彼らから中立的な知識を学ぶことは難しいです。お金の勉強をしたいという場合は、個人的にはあまりオススメしません。

無料相談や無料セミナーでは、必ず金融商品の販売がセットになっているため、しっかりと断ることができる方や、誰かにお任せしたいという方以外は向かないでしょう。

独立系FPに有料相談を依頼する

独立系FPとは、銀行や保険会社などの特定の金融機関に属さずに、「独立」して活動しているFPのことです。金融機関に属しておらず独立しているため、保険や投資信託などの販売ノルマが無く、お客様から相談料をもらって活動をしています。そのため、よりお客さんに寄り添ったお金の相談をすることができるのがメリットです。

彼らは、独立性が担保されているため、その分「偏りが少なく」また、講座の受講料によって生計を立てているため、質の高い講座になっている可能性が高いです。注意すべき点は、FPの実力がまちまちだということ、または一見独立系FPに見えても、実は金融商品販売目的のFPもいるということです。

有料セミナーで学ぶ

有料セミナーに参加をして学ぶのも良いです。特に、どんな勉強をすればよいのかの全体像や、良質な情報を得るためには、有料相談がおすすめです。また、有料セミナーということで、他の参加者もいるため、セミナー主催者との距離感も少し離れているため、しつこい営業が来づらい、というメリットもあります。

注意すべき点は、有料セミナーは、大人数に向けての知識のため、あなたの状況にぴったりな解決策があるとは限らない点です。まずはお試しで勉強をする目的だったり、個別相談に乗る前のチェックとして利用するとよいでしょう。

初心者が陥りやすいお金の勉強の罠

お金の勉強を始めると、どんな分野から勉強をすればよいのか、どんな目的で勉強をすればよいのか、勉強の方法をどのようにすればよいのか、など多くの情報が溢れていて、何から手をつければ良いか迷ってしまう、という方はたくさんいます。

この章では、よく初心者がやってしまいがちな失敗についてシェアしたいと思います。

これを読んで、効率的に勉強するヒントや、無駄なリスクを避けるヒントを得てください。

情報が偏ってしまい、一つの選択肢の捉われてしまう

勉強をするときに大切なのは、全体像を踏まえてから、体系的に学ぶということです。お金の勉強は多岐に渡るため、偏ったところだけ見ていると結果的にうまくいかないからです。例えば、いくら投資について学んでも、投資資金を準備のための家計管理を学んでいないと、中々お金が増えづらいなどです。

特に、お金の勉強を始めたばかりの時は、信頼できる情報が何かを見極めることが難しいですよね。そのため、特定の情報源や特定の分野だけに偏って勉強をしてしまい、全体像が見えないまま分かった気になってしまいがちです。

投資について言えば、どのような選択肢があるのかを学ばないまま、いきなり不動産投資だけについて学び、比較検討することなくローンを組んでスタートしてしまった、などです。本来はもっと別の選択肢を選んだほうが、目的に沿っていたかもしれないのに…、です。(結構あるあるです…)

意識的に「自分の選択は偏っていないか?」とふりかえり、全体像を捉えようと心がけることが正しい勉強のあり方です。

詐欺や悪質な教材で勉強をしてしまう

初心者が詐欺や悪質な教材を見分けるのは難しいですが、ひとつの見分けるポイントとして、言葉の使い方に気を付けることが有効です。

例えば、「簡単に儲かる」「最先端のAIを用いて」といった文言を用いた情報商材だったり、「保険は必要ない」「不動産だけ行えばよい」のように、他の方法をディスるようなフレーズには注意が必要です。最近では、暗号通貨やNFTなど「真新しいもの」がターゲットになっていることが多いので、こうしたものには特に注意しましょう。

まともな教材は、射幸心を煽る言葉を使わず、できるだけ偏りなく中立的な立場からお客様に正しい知識を届けるような工夫をしています。

そもそも、しっかりとお金の知識を手に入れたいのであれば、偏った情報ではなく、全体像から把握することが大切です。こうした努力をすっとばして、「すぐに儲かりそうなもの」に飛びつくのは危険ですし、自分自身の勉強態度を反省したほうが良いと思います。

無料で学ぶことだけに固執してしまう

無料で学ぶことだけに固執するのもオススメしません。ここで考えてほしいのは、なぜ無料なのか、です。

無料であるのには、無料であるだけの相当な理由があります。単刀直入にいえば、売りたい商品を売るための情報に偏ってしまいがちである、ということです。

無料セミナーのよくある構成として、前半部分では中立的な情報を教えてくれます。しかし、後半になると「この金融商品がベストで、それ以外は全然ダメです」と、急に偏った情報になることも珍しくありません。

これについてはまた別の記事で取り上げたいと思いますが、今ココで申し上げたいのは、無料には無料の理由があるので、無料にこだわりすぎないように注意してくださいね、ということです。

いきなり利害関係のある人に相談してしまう

保険マン・証券マンなど、いきなり利害関係のある人に相談してしまうのも注意が必要です。なぜなら、利害関係のある人は金融商品を売るのが仕事で、あなたにお金の教育をすることが仕事ではないからです。

良くありがちなのが、投資の勉強をするときに、いきなり保険の営業マンに相談してしまうケースです。このケースでは、保険以外の選択肢を学んだり、投資の基本的な知識を学ばないまま、保険を利用した投資をスタートしてしまうといった失敗が多いです。

これは、保険の営業マンが悪いのではなく、彼らは保険のエキスパートで保険を紹介するプロですので、そもそも相談する内容が違うのです。本来、彼らに相談するとよいのは、どのような保険が一番ベストなのか、です。つまり、どんな投資が良いのか、どんな勉強をしたらいいのか、という相談には向かないのです。

この記事で何度もくり返していますが、お金の勉強をする上で大切なことは、偏りのある情報に気を付けて、全体像を把握しようとつとめることです。

まとめ

お金の勉強をはじめるとき、何から勉強したらよいのか?どのような点に注意すればよいのか?といった疑問にお答えしてまいりました。

最後までお読みいただいた方はもうお分かりかと思いますが、結局のところ、人それぞれ勉強するべき内容は異なります。目的、年齢、資産などの状況によって、学ぶべき内容は異なるからです。

よくある失敗パターンは、無料で学ぼうとして利害関係のある専門家に相談し、保険や投資を進められるがままに開始してしまうケースです。

このような状況に陥らないために、

  • 偏りのない情報源から
  • 偏りのない中立的な情報を得て
  • 偏りなく全体像を把握すること

がお金の勉強をスタートする上でとても大事なことです。

さらに、根本的なことを言うならば、まずはお金の勉強をする「目的」を明確にすることが何より大切なことです。

いくら資産を貯めればよいのかについて、ゴールがないまま増やそうとすると、結局「もっともっと…」とお金の不安は消えません。結局、お金は何かを実現するための手段に過ぎません。手段であるはずのお金に囚われてしまうのは本末転倒です。

  • あなた自身が人生において何を実現していきたいのか?
  • 何のためにお金を勉強したいのか?
  • 自分はどうなりたくてお金の勉強をしたいのか?

よく自分自身と向き合い、これらの問いに対する答えを出してから、お金の勉強をすることが一番大切なことだと私は思います。

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