将来への漠然とした不安
「貯金が貯まってきたけれど、まだ投資はしていない。このままで本当に大丈夫なのか…」
20代後半、30歳を目前にした男性が、僕のところに相談にきました。
最近はSNSやニュースでも、「投資をしないと損」「今こそNISAを始めるべき」といった情報が溢れています。
彼も何度か証券口座の開設ページを開いたものの、何を買っていいのか分からず、何が正解かも分からないから、そこで止まってしまう。
「みんなやってるのに、自分だけ何もしていない気がして不安になる」
そう話す姿は、まるで過去の自分を見ているようでした。
「投資=安心」ではなかった
多くの人が「投資を始めれば、不安はなくなる」と信じています。
でも、実際に投資を始めてみると、そう簡単に不安はなくなりません。
仕事をしていても株価が気になってしまい、集中できない。
ひどいときは「トイレに行って少し株価を見てこようかな」と考えてしまうこともあります。
SNSやニュースの情報に振り回されて、
「安心するための投資」が、いつの間にか「不安を増やす投資」になっていることもあります。
実は、僕自身も同じでした。
投資を始め、知識も増えたはずなのに、なぜか心は落ち着かない。
もちろん、「やっと投資を始められた」という安心感もある。
でもその安心感は長くは続かず、気づけばまた別の不安が湧いてくる。
ある夜、仕事帰りにふとスマホで株価を見ていたとき、疑問が生じました。
「自分は、毎日夜スマホを見て、お金が増えた減ったを考えている。そんな毎日を過ごしたいんだっけ?」
そのとき、はっきりと気づいたのです。
自分は「お金を増やしたい」と思っていたけれど、
本当に求めていたのは「安心していられる感覚」だったのだと。
あなたも今、お金を増やしたいのではなく、「心の落ち着き」を求めていませんか?
そして気づきました。
不安の原因は「投資をしていないこと」ではなく、
「自分が今、どんな状態にいるのかが見えていないこと」だったのです。
不安をなくす第一歩は、「投資」よりも「見える化」
お金の不安を減らすための最初のカギは、
お金を増やすために投資をすることではありません。
それは、「自分の現在地を知ること」です。
いきなり投資に踏み出すのではなく、
まず「自分は何に、どれくらい、どんな気持ちでお金を使っているのか」を
見える化する。
たとえば、クレジットカードを1枚にまとめて明細を見直すだけでも構いません。
「これは必要だった」「これは惰性だった」──そんな小さな気づきが、
心の整理につながり、自然と安心感を生み出します。
不安をなくすために必要なのは、投資のテクニックよりも、
「自分を知る力」なのです。
情報に振り回されてきた私たち
世の中には、「NISAをやらないと損」「iDeCoで節税しよう」といった情報が溢れています。
それらを信じて焦るのも当然です。
でも、それは順番が逆。
多くの人が「増やす方法」から考え始めてしまうため、
結局は不安が増してしまうのです。
お金を整える正しい順番は、とてもシンプルです。
- 1.現在地を知る(家計管理)
- 2.ゴールを定める(どれくらい必要か)
- 3.解決策を選ぶ(投資・保険など)
そしてもう一つ大切なのが、
このすべてを「自分の幸せ軸」に沿って考えることです。
幸せ軸がなければ、知識は他人のためのものになる
どんなに金融知識を詰め込んでも、
「自分がどう生きたいのか」「どんな暮らしをしたいのか」が決まっていなければ、
お金の使い方は迷子になります。
たとえば、「お金を使って心が満たされた瞬間」と「後悔した瞬間」を、1週間だけメモしてみましょう。
そこに、あなたの「幸せ軸」が隠れています。
本当に必要なのは、
「お金をどう使えば、自分が幸せに感じられるのか」を知ること。
これが明確になれば、
家計管理も、将来設計も、投資判断も“自分軸”で一貫させられます。
変化をつかんだ人たちの実例
たとえば、以前は「投資が怖い」と感じていた20代女性。
この方は、まず「なぜ怖いのか」を丁寧に考えていきました。
すると、「お金を減らすこと」そのものではなく、
「自分らしい生活を失うこと」への不安だったと気づいたのです。
ただ、そのときの彼女は、「自分らしい生活」がどんなものかを明確にイメージできていませんでした。
そこで、お金の使い方を一つひとつ見直し、
「自分が幸せに暮らせる生活とはどんな状態か」を整理していったのです。
すると、どのくらいの生活費があれば安心して暮らせるのかが分かるようになり、
同時に「どれくらい投資しても大丈夫か」という線引きもはっきりしました。
結果として、投資に対する不安が自然と消え、月3万円の投資から一歩を踏み出せるようになったのです。
また、30代の男性は、もともと家計を整えるのがあまり得意ではありませんでした。
そこで、まずクレジットカードを1枚に絞り、自分の支出を一目で把握できるように工夫しました。
こうすることで、支出と気分の関係が手軽に見えるようになりました。
「この支出はワクワクする」「これは惰性で使っているな」
そう気づくうちに、「自分にとって価値あるお金の使い方」が少しずつ明確になっていったのです。
この方は、やがて「週に1回、自分を「頑張ったな」と感じられるお金の使い方をすることが大切」だと気づきました。
それ以外の「ご褒美的な支出」は意外と不要だと分かったのです。それが月3万円程度使っていたのが、月8000円程度まで減りました。
こうして少しずつ、自分らしいお金の使い方を整えていった結果、自然と約2万円も無駄な支出が減り、投資に回せるお金が生まれたのです。
半年かけてお金の勉強を進め、無理なく少額投資を始められるようになったのです。
科学も証明している「見える化の力」
幸福学の研究では、
安心感は「お金の量」ではなく、「コントロールできている感覚」で決まるといわれています。
ハーバード大学の幸福研究では、
「支出を自分の選択でコントロールしている感覚」が高い人ほど、
貯蓄額や投資成果よりも強い“安心感”を感じる傾向があるとされています。
つまり、お金の量よりも、扱い方の納得度が幸福を左右するのです。
完璧な家計簿よりも、
「自分で選べている感覚」を取り戻すことの方が、ずっと大切なのです。
一人で完璧を目指さなくていい
もちろん、家計を整理し、将来の必要額を考え、投資まで設計するのは簡単ではありません。
しかも、〈家計管理〉〈将来設計〉〈投資〉の3つを「自分軸」でつなげる必要があります。
だからこそ、ひとりで頑張らなくていいんです。
専門家と一緒に整理することで、数字も心もクリアになり、
「何をすればいいか」が自然と見えてきます。
「お金に追われる」から「お金と共に生きる」へ
お金に振り回されるのではなく、
お金と一緒に、自分らしい人生をデザインする。
その転換を支えるのが、伴走する専門家の存在です。
私自身も、かつては不安に押しつぶされそうでした。
けれど、「お金の知識」ではなく、「自分の軸」を取り戻したとき、
初めて心から安心を感じられたのです。
不安をなくすために必要なのは、
「稼ぐ力」よりもまず「自分を知る力」。
お金は、あなたが幸せに生きるための道具です。
今こそ、「幸せ軸から整える家計管理」を始めてみませんか。
今日、クレジット明細を1つだけ見直す。
それだけでも、「自分を知る一歩」になります。
そして、1年後、今よりも「お金にも心にも余裕のある自分」を想像してみてください。
お金の不安を無くす第一歩を踏み出しましょう
お金の不安をなくすことは、短距離走ではなく「伴走」です。
とはいえ、いきなり専門家に相談するのは、少しハードルが高いかもしれません。
そこで、まずは一人でも安心して学べるように、
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焦らず、自分のペースで整えていけば大丈夫。
小さな一歩が、未来の安心につながります。
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