保険と聞くと、家族の生活費や、子どもの学費のために入るというイメージが強いでしょうし、実際多くの方はそう思っています。
あなたも、
- 独身だし保険は必要ないでしょ
- 若くて健康なんだから保険は不要
- 正直、生命保険ってよく分からない
なんて思っていないでしょうか?
そこで今回は、独身の方に向けて
- 本当に保険が必要なのか
- 保険を選ぶ際の注意点は何か
について、プロの視点で解説します。
この記事を書いている私は、MDRT(保険のトップ7%の営業マン)に入っているプロの保険営業マンで5年のFP歴があります。
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お金と幸せについて考えるオンラインサロン、アンパスの管理人でもあります。
5分でサラッと読めて、保険の必要性が理解できますよ!
1.独身の方に必要なのは自分のためになる保険
結論から言うと、独身の人にも保険は必要です。
なぜなら、独身の方でも、保険で自分自身を守る必要があるからです。
保険というと、家族のいる方や、お子さんがいる方などのように、生活を支えている方だけに必要なものだと考えてしまいますが、実はそうではありません。
将来のことを考えると、自分のために保険で備える必要があることが分かります。
では具体的に、どんなことに備える必要があるのでしょうか?
一つ一つ解説していきます。
①独身の方は今から介護に備えておきましょう
独身の方は今から介護に備えておくことをお勧めします。
なぜなら、今現在でも多くの方が介護費用で困っている現状があるからです。
下記の図を見てください。

この図は、平成30年に厚生労働省が発表した「介護給費等実態調査の概況」から抜粋したものです。
この図から、どのくらいの人が介護が必要になっているのか現状が分かります。
例えば、男性は85歳を超えると、少なくとも3.4人に1人は介護が必要に、女性は85歳を超えると少なくとも2.3人に1人は介護が必要になっていることが分かります。
特に独身の方は、介護費用に関しては自分自身で備えていく必要があります。
ここまで介護について話すと下記の2つの疑問が浮かぶと思います。
疑問1:介護費用は貯金で貯めていけばよいのではないか ?
疑問2:介護費用は具体的にどれくらい必要なのか?
これらの疑問についても、一つ一つ回答していきます。
・疑問1:介護費用は貯金で貯めていけばよいのではないか ?
結論から言うと、介護費用を貯金で備えることはお勧めしていません。
なぜなら、今の65歳以上の高齢世帯の貯金額を見てみると、介護費用を十分に備えている方が少ないからです。
下記の図を見てください。

この図は、厚生労働省が発表した「2019年国民生活基礎調査の概況」から65歳以上の高齢世帯の貯金額を筆者が独自でまとめたものです。
この図から、65歳以上の高齢世帯の貯金の中央値は約700万円程度となっています。
つまり、65歳以上の高齢世帯の貯金額を見てみると、約50%の人が700万円以下になっているのが現状なのです。
700万円の貯金では、老後の生活費も厳しいです。
ましてや介護費用は賄いきれません。
もちろん、65歳以降も働くのでしたら経済的なリスクは幾分か和らぎますが、65歳以降も健康的に働くことができるでしょうか?
そのため、介護に対しては、保険で早いうちから準備しておくことをお勧めしています。
・疑問2:介護費用は具体的にどれくらい必要なのか?
結論から言うと、将来必要になる介護費用は約1,000万円程度です。
なぜなら、独身の方は、介護を受ける場合施設に入ることになり、介護費用が高くなるからです。
具体的にどのくらいの介護費用がかかるのかについては、平成30年9月に、生命保険文化センターが「生命保険に関する全国実態調査」で発表しています。
具体的には、介護費用を計算するために「介護の初期費用」と「毎月の介護費用」の2つの値を発表しています。
一つ一つ説明していきます。
・介護の初期費用
介護の初期費用とは、介護になった際に、施設等に入るために準備しておくお金になります。
この費用は、在宅介護でしたらリーズナブルになる傾向があります。
しかし、独身の方の場合は、ほぼ施設等に入ることになるため、この費用は在宅費用に比べて高くなります。
なお、「生命保険に関する全国実態調査」から発表されている値を参考にすると、初期費用の平均値は242万円です。
・毎月の介護費用
介護費用は毎月かかります。
これも在宅なのか、施設なのかでかかる費用は大きく変わります。
独身の方は、施設を選択する可能性が高いので、その分、費用が高くなります。
その場合、月に平均11万円程度の費用がかかると言われています。
また、介護が必要な期間については、平均54.5か月とのことです。
上記の値を参考にすると、独身の方が、施設での介護を選択したときにかかる費用は、下記の通りです。
初期費用242万円+毎月の費用11万円×54.5か月=841万円
ちなみに、この値は今現在の話です。
私たちが介護になるときは、インフレの影響も考慮する必要があるでしょう。
そのため、少なくとも約1,000万円の介護費用を準備しておくことをお勧めしています。
ここまで介護について話してきましたが、大切なのは以下の2点です。
- 介護の準備は自分でする必要がある
- 今から準備をしておかないと、間に合わない可能性が高い
僕自身もそうなのですが、保険に入るまでは介護について「将来何とかなるだろう」と先延ばしにしていました。
しかし、どこでどう準備をするかを決めないと、大変なことになります。
60歳や70歳から介護の準備をしようと思っても、準備することは非常に難しいです。
若くて元気な今から、介護の準備について考える必要があります。
是非これをきっかけに介護について考えてほしいと思っています。
②三大疾病などの大きな病気にも備えておきましょう
独身の方が、自分のために備えるべき保険は、介護以外にもあります。
それは「三大疾病」と「医療費」です。
なぜなら、三大疾病は、他の病気と比べて、治療が長期間になることが多く、経済的なリスクが生じる可能性が高いからです。
三大疾病とは、がん、脳血管疾患(主に脳卒中)、心疾患(主に急性心筋梗塞)の3つを指します。
なぜこれらに備えておく必要があるのかというと、日本人はこの3つで亡くなっている人が多いからです。
2019年に厚生労働省が発表した「人口動態統計月報年計の概況」によると、三大疾病が原因で亡くなった人は約50%と発表されています。
- がん・・・27.3%
- 心疾患・・・15.0%
- 脳血管疾患・・・7.7%
合計50.0%
そして、三大疾病が原因で無くなったということは、その前に手術が必要だったり、長期の入院や治療費がかかっていることになります。
この三大疾病で、具体的にどのくらいの入院をしているのかも、厚生労働省が平成27年に発表した「患者調査」から分かります。
がん | 16.1日 |
心疾患 | 19.3日 |
脳血管疾患 | 78.2日 |
この表から、特に脳血管疾患の入院日数が多いことが分かります。
もちろん、医療費に関しては、高額療養費制度などの制度があるため、実際にかかるお金は8万円+α程度の場合が多いです。
しかし、自己負担しなければならない費用も存在します。
それが、「長期入院時にかかるベッド代(差額ベッド代)や食費」と「3割負担にならない先進医療などの治療費」です。
特にがんに対しては、先進医療を選択する人も多く、沢山の治療費がかかることが分かっています。
三大疾病のような大きな病気になると働き方も変わってくるので、収入も減ります。
そのため、特に経済的なリスクが大きくなる三大疾病については、今から保険で準備することをお勧めしています。
以上、独身の方が、なぜ保険が必要なのかついて解説してきました。
ここで、具体的にどんな保険がお勧めなのかを知りたい方も多いと思います。
そこで次に、独身の方がどんな保険が必要なのかについて解説します。
2.三大疾病や介護は、貯蓄型の終身保険で備える
三大疾病や介護については終身保険で備えることをお勧めしています。
なぜなら、三大疾病や介護はいつなるか分からないため、保障が一生続くタイプの保険がよいからです。
例えば、がんは生涯で2人に1人がかかる病気となっていますが、いつなるか分かりません。
そのためいつなっても大丈夫なように、終身保険で備えておくことをお勧めしています。
もう1つ貯蓄型の保険で備える理由は、お金を積み立てていくことができるからです。
終身保険は、保険でお金を積み立てつつ、保障を取ることができます。
例えば、お金を積み立てながら保障を取り、仮に80歳を超えても三大疾病や介護の心配がなさそうでしたら、これまで積み立てたお金を老後費用に使うことができます。
お金を積み立てつつ、必要な保障を得ることができるのが終身保険の強みです。
そして今は三大疾病と介護の両方に備えられる保険も出ていますので、お勧めです。
安東もそれに入っています。
このように終身保険はよい保険商品なのですが、選ぶ際に注意点もあります。
それについても解説します。
3.終身保険では保障を重視し、お金を増やさないこと
終身保険では保障を重視し、お金を増やそうとしないことが大切です。
なぜなら、保険でしかできないことは保障を取ることだからです。
別の言い方をすれば、お金を増やす目的でしたら保険は適しません。
保険は保障を取るためのものなので、「保障を取るためのコスト」がかかっています。
コストがかかっているということは、お金を増やすための原資が減るというです。
そのため、保険でお金を増やそうとすると不利になることが多いのです。
よく「保険で投資をしましょう」という営業マンも多いと思いますが、保険は投資ではありません。
あくまでも、「保障を取るための金融商品」ということを頭に入れておいてください。
特に、将来を真剣に考えたときに、保険だけでなく、投資資金も必要になります。
保険と投資のバランスを取るためにも、保険では「保障を取るため」という目的をブラさないように考えましょう。
繰り返しになりますが、保険の目的は、「保障を取るため」であり、「お金を増やすため」ではありません。
もし、お金を増やすために保険に加入してしまった場合は、一度見直すことをお勧めしています。
4.医療保険は最低限の掛け捨てでよい
医療保険は最低限の掛け捨てで十分です。
なぜなら、医療保険はリスクに備えるための純粋なコストのため、ピンポイントで必要なリスクだけに備えることが大切だからです。
医療保険で勧めていることは、下記の2つです。
- 大きな病気になった時のベッド代(差額ベッド代)や食費
- 先進医療など、3割負担にならないものの治療費
個人的にはこれに備えられれば十分だと考えています。
それ以外のオプションに対しては貯金で備えたり、少しずつ準備をしていけばよいので、基本的には勧めていません。
医療保険に関しては、万が一のことが起きたときに経済的なリスクが大きくかかるものにピンポイントに備えたほうがよいというのが、私の考え方です。
繰り返しになりますが、医療保険については、経済的なリスクが大きくなることに備えるだけで十分で、最低限の掛け捨てを選択しましょう。
5.大切なのは保険だけでなくトータルで考えること
今回は、独身の方に必要な保険についてシェアをしてきました。
特に大切なことは、以下の3つです。
- 保険は「保障」を考えること
- 保険は経済的リスクが大きくなることに対して備えること
- 保険だけでなく投資資金などのバランスを取り、偏らないこと
特に保険を検討するときは、保険だけではなく、貯金や投資資金のバランスを取りつつ、自分の将来をトータルで考える必要があります。
今はすぐに給料が上がらない時代になっているため、家計や保険、投資などをトータルで考えられるようになることはとても大切です。
もしこれらを具体的に勉強したいのでしたら、メルマガで情報提供を行っているので、ぜひ参考にしてください。
このメルマガでは、実際にコンサルで使っている家計、保険、投資の考え方を伝えています。
これを実践するかどうかで将来、1,000万円は変わると思います。
この機会にお金について勉強したい方は、ぜひ参考にして楽しんで勉強してみてください。
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