こんにちは、安東です。
普段からお金の相談をしていると、「いつか不労所得だけで生活したい」という話が多く出ます。もちろん、僕自身も不労所得だけで生活して、仕事を自由に選択できる働き方を目指しています。
しかし、いざ不労所得を作ろうとなると、ある問題にぶち当たります。それは、

具体的にどれくらいのお金が必要なのか分からない

月々どのくらい投資をすればよいか分からない
という問題です。
そこで今回は、分かりやすいように月10万円の不労所得を得るためには、どれくらいのお金が必要なのかをシェアしたいと思います。
今回の記事は特に
・FIREを目指したいと考えている方
・不労所得を欲しいと思っている方
・投資をしようと思っているが目標額をイメージしづらい方
にお勧めの記事になっています。是非楽しんでくださいな!
なお、今回は税引き前の利益の話をしています。税金を考えるともうちょっと受け取る額は少なくなりますが、今回は分かりやすいように税金を考慮していません。そこだけご注意を!
■月10万円の不労所得を得るためには3000万円必要
さて、今回は結論から行きます。月10万円の不労所得を得るためには3000万円が必要になります。まずはどんな方法なのかをSTEPを3つに分けて具体的に説明していきます。
STEP①3000万円を貯まったら、20%の600万円を引き出す。
まずは3000万円貯めるところから始まります。そして3000万円貯まったら、その20%にあたる600万円を引き出します。これが5年分(=60か月分)の月10万円の不労所得になります。ちなみに、3000万円から600万円引き出したので、残りは2400万円になります。図で表すとこんな感じです。

STEP②残りの2400万円は5年間5%の運用を目指す。
さて、これで月10万円の不労所得を5年分を得たわけですが、これを不労所得にするためには、2400万円を5年間で3000万円に増やす必要があります。ここからは複利計算をするのですが、5年間でどのくらいの年利を狙うのかを考えなくてはなりません。これを考えて計算してみると下記のようになります。
年利 | 元本の何倍 | 5年後の資産額 |
3% | 約1.12倍 | 2688万円 |
4% | 約1.21倍 | 2904万円 |
5% | 約1.27倍 | 3048万円 |
6% | 約1.34倍 | 3216万円 |
7% | 約1.40倍 | 3360万円 |
つまり、2400万円を年利5%の複利での運用を5年間することができれば、理論上は3048万円まで増えることになります。ちなみに、5%の運用というと、結構な選択肢があります。ハイイールド債券でも調子のよい時では信託報酬を引いても5%行くときはありますし、世界株でしたら無理なく狙える数値です。もちろん、その分リスクもあるので、どのように5%を目指すのかはお客様次第なので、ここをどうするのかが大切になります。こちらも図で表すとこんな感じです。

STEP③5年後に3000万円になったら、また600万円を引き出して2400万円を5年間投資する。
そしてまたお金が3000万円に戻ったら、上記の①と②を繰り返すだけ、ということになります。このリズムをつかむことができると、かなりの実感がわくと思います。こちらも図で見たほうが分かりやすいのでご参考に。

【参考】数値的な根拠
勉強大好きなあなたのために、なぜこうなるのかの数値的な根拠をほんの少しだけ。興味ない方は読み飛ばしても大丈夫です。今回のSTEP3までの動きとしては
・元本の20%を5年間の不労所得として使う
・残りのお金を5年間で5%の複利で元本に戻る
という点になります。ここで元本をM万円とすると、元本の20%を引き出した後の残りの額は、もともとの元本の80%となるので、
0.8M 万円
となります。
また、年利5%で5年間複利運用をすると、どのくらい増えるのかというと
1.05×1.05×1.05×1.05×1.05 ≒ 1.27倍
となります。以上から、5年後にどのくらいのお金になるのかというと
0.8M 万円 × 1.27倍 = 1.016M 万円
となり、元本のM万円よりもほんのちょっと大きくなります。
ですから、元本に戻すためには、元本の20%を不労所得に使うことと、年利5%の複利で5年間運用するということが大切だということですね。
■目指したい不労所得を考えてみよう。
さて、この方法の良いところは直感的に分かりやすいですし、不労所得の目標額も計算しやすい点だったりします。
例えば、月20万円の不労所得を目指したい人でしたら6000万円の金融資産を作れば達成できますし、月5万円の不労所得を目指したいのでしたら1500万円の金融資産が必要になります。参考に図を載せてますので、目指したい不労所得の額を決めて、どのくらい金融資産が必要になってくるのかを考えてみてください。
不労所得の月額 | 資産の目標額 |
3万円 | 900万円 |
5万円 | 1500万円 |
10万円 | 3000万円 |
15万円 | 4500万円 |
20万円 | 6000万円 |
年利5%の運用をすると、何年で3000万円作れるのか
さて、ここまで説明をすると、

月々何万円の投資を何年すれば3000万円作れるの?
という疑問も生じるでしょう。3000万円を作るための月々の投資金額と年数の目安を表にまとめました。今回もオーソドックスな年利5%の運用で計算をします。
月々の投資金額 | 投資年数 |
1万円 | 約53年 |
3万円 | 約34年 |
5万円 | 約26年 |
7万円 | 約21年 |
10万円 | 約17年 |
もし今あなたが30歳だとすると、今から月3万円の投資をすると、理論上は65歳までには3000万円作れるということになります。また、あなたが今29歳だとすると、50歳までに月10万円の不労所得を得たいと思ったら、今から月7万円投資をすればいいということになります。
これを見てみると、投資をしてお金を作るためには長い期間が必要だということが分かりますよね。投資をやらないという選択肢は、不労所得を作るのを先延ばしにしているということになります。
ちなみに、僕は実際に20代の方には、

手取りの20%の投資を目指しましょう。
とアドバイスすることが多いです。手取りが月15万円の方でしたら、その20%は3万円となります。月3万円の投資をすれば65歳までには3000万円作ることでき、月10万円の不労所得を目指せるからです。もちろん手取りの20%を投資するのは最初は厳しい方が多いのですが、じっくりコンサルをするとこれまで達成できなかった方は一人もいません。
ですから、まずは手取りの20%を投資することを目指しましょう。
■結局は収入を増やすことが大切
今回は月10万円の不労所得を得るために3000万円作ろうという話をしてきましたが、結局はそこにどうやって達成するかです。先ほどの手取りの20%を投資することだったり、結局は今からどのくらいの金額を投資できるかによって変わってきます。
そして、投資資金を作る方法としては、結局は下記の3つしかありません。これらを同時に行って、いかに投資資金を作るのかが大切になります。
・副業や転職、出世をして収入を増やす。
・家計管理をして支出を減らす。
・投資をして運用する。
特にFIREを目指していたり、不労所得を目指している人に大切なのが、自分の収入を増やすことです。家計管理をするにも限界がありますし、投資の運用結果は景気に左右されるためコントロールしづらい。そのため、早く沢山の不労所得を得るためには、収入を増やすことがとても大切になります。
そうなると、FIREを目指したり不労所得だけで生活することを早く達成したい人ほど、自分の仕事やビジネスに対しても真剣に考えなくてはなりません。仕事やビジネスは、投資に回すお金を捻出することが主な役割となるからです。
いくら不労所得を目指すと意気込んでいても、そもそも収入が少ないと、投資できる資金が少なくなったり、場合によっては投資を始める時期そのものが遅くなってしまいます。
投資を始める時期が遅くなるほど複利効果が薄くなりますから、月々の投資額を無理して増やしたり、中には大量の資金を一度に一括ドカッと投入せざるを得なくなります。そうなると投資ではなくギャンブルに近い投機に近くなっていきます。
もちろん投資を始める時期が遅くなってしまったとしても、優秀なアドバイザーがついていたり、商品選択をしっかりすれば問題ないのです。しかし、リスク分散や経験を積むという観点から見ると、できるだけ投資は早く始めたほうが良いと僕は考えています。
結局、投資の効果を実感するためには、長い年数投資をして複利をどう生かすかが大切になります。そのため、出来るだけ若いうちから投資を始めたほうが良いです。 ですから、これからFIREを目指したり不労所得を作ろうと考えている方は、若いうちから投資ができるように、本業や副業で稼ぐことを考えてみてくださいね。
■まとめ
ということでまとめです。

・月10万円の不労所得を得るためには、3000万円の投資資金が必要。
・ 2400万円を5年間で5%の複利運用をすることで、理論上は3000万円に戻る。
・家計管理と収入アップと投資を増やすことを同時に行う。特に収入アップを意識して投資資金を捻出する。
・まずは手取りの20%の投資を目指そう。
今回の話は投資先進国のアメリカではとてもメジャーな考え方なのですが、日本にはまだまだ浸透していないです。もっと投資のことを日本人に知ってもらうためにも、これから精進いたします。
ちなみに、3000万円に達したらずっと不労所得が月10万円あると思うと夢がありますよね。是非、FIREを目指している皆さんも、どれだけ不労所得が欲しいのかを考えてみてください。
ということで、今回は以上っす。
安東
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